2019年08月20日

「○○女子」「○○ガール」が経済を引っ張る!?

消費が低迷するいま、“独女”すなわち、おひとりさま女子の消費欲に期待が掛かる。家族持ちは、男女とも節約生活にどっぷり。独身男子は、リストラの恐怖から逃れられず、金を使えない。将来の結婚のためにも、蓄えは必要。

金を自由に使えるのは、シルバー層と独女のみ。シルバー層をターゲットにしたビジネスは、次々に登場するものの、若干飽和状態にある。旅行関連と孫関連以外にアピールできる素材が見つからない。老後になると、物欲や消費欲がなくなるからではないかと推測できる。

そうなると、残っているのは独女である。この層は、不景気で収入は減っているものの、背負うものが少ない。最低限の生活費を確保すれば、後は自由に使える。暗い世の中で、唯一生活を楽しんでいる層ではないのか。自分磨きや趣味に没頭している。

「山ガール」「歴女」「森ガール」「カメラ女子」「仏像ガール」「釣りガール」「鉄子」「ラーメン女子」など、笑顔で楽しんでいる姿が、さまざまなメディアで紹介されている。

これは日本経済にとって、希望の光になるのではないのか。いまはまだ、小さな光かもしれないが、女性が生み出す流行は、爆発的に広まる可能性を秘めている。

次々に誕生する「○○女子」は、これからの日本経済を牽引していくのかもしれない。いや、牽引してもらわざるを得ないのが、いまの日本である。

ならば、「○○女子」「○○ガール」をどんどん仕掛けなければならない。そこに男性を絡めることができれば、めでたくカップルが生まれ、本来、経済を引っ張っていくはずの“夫婦”が増えるのだが……。

posted by 佐藤きよあき at 14:22| Comment(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月13日

「プレミアム戦略」は、ただの値上げなのか?

いま世の中は、「プレミアム」で溢れている。多少高くても、より良いものを手に入れたいという消費者が増え、企業側もあの手この手で、高い商品を売り込もうとしている。

「セブンプレミアム」「一番搾りプレミアム」「プレミアムロールケーキ」「プレミアムチキン」「フレッツ・光プレミアム」……。

本当の贅沢はできないが、できる範囲での“プチ贅沢”を楽しんでいる、といったところだろう。

高いことを納得の上で消費活動をするのなら、提供する側にも買う側にもメリットはある。だが、消費者を「プレミアム」で煽って、自分たちの利益のみを追求しようとする企業もないとは言えない。

従来品とさほど中身が変わっていないのに、“こだわりを持って、作り上げた”と、「プレミアム」として発売しようとする。消費者は素直で、“煽り商法”に弱い。すぐに手を出してしまう。

そのことをわかった上で、次から次へと「プレミアム」を生み出しているのである。消費者もそろそろ気づかなければならない。

本当に「プレミアム」の価値があるのかどうか。言葉やCMに惑わされてはいないのか。そこで、以前話題になった「プレミアム」的商品を紹介しよう。本物の価値があるものとないものを見極めて欲しい。

ロッテリアの「黒毛和牛ハンバーグステーキバーガー(ダブルトリュフソース)1000円」。

チェーン店ではないハンバーガーショップでは普通の価格だが、チェーン店としてはどうだろう。ネーミングには興味を持ってしまうが、実物の見ためは、買うことを躊躇してしまう。実際に食べてみなければ、その価値はわからないが。

餃子の王将の「極王炒飯」。

大きめの豚バラやエビが入っていて、見ためは美味しそうである。普通の「焼めし」が400円前後なのに対し、こちらは680円。王将でこの差は大きい。そこまでの価値はあるのか。

松屋の「プレミアム牛めし」。

従来の冷凍肉から、チルド(低温冷蔵)肉に代え、煮込むタレも新しくしたと言う。従来品290円(当時)に対し、90円高い380円である。新商品を提供する店では、従来品の販売を停止するので、実質的に90円の値上げである。低価格競争で、庶民の味方をしていた牛丼業界では、かなり衝撃的なできごとである。

「プレミアム」を発売するのは良いが、これまでの定番品を廃止してしまうのは、客を裏切ることにはならないのか。

吉野家でも「熟成牛肉」に代えた時、値上げはしたが、わずか20円である。値上げしても納得できる味になっていたので、客も離れてはいかなかった。

だが、松屋の90円はどうなのか。人の味覚はそれぞれだが、90円の差を納得させるのは、難しいのではないか。

さて、各企業の「プレミアム戦略」は、今後どのような展開を見せるのか。もう目新しさもなく、飽きてきたように感じるのだが。

消費者も冷静に見極めなければならない。それが、優良企業を育てることになるのだから。

posted by 佐藤きよあき at 08:48| Comment(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月06日

腕時計「チープカシオ」は、なぜ売れているのか?

カシオが販売する、1000円程度の格安腕時計が、いま「チープカシオ」と呼ばれ、人気が高い。「チープカシオ」は、当然正式名称ではなく、誰かが言い出した俗称である。

“チープ”と言っても、安物をイメージしているのではなく、現代的に言えば、“プチプラ(プチプライス)”といったところ。親しみを込めて、そう呼ばれている。

では、なぜ人気となっているのか。

実物を見ればわかるのだが、確かに“チープ”である。だが、その“チープさ”を「お洒落アイテム」として、上手く取り入れている人たちがいる。

「チープカシオ」には、デジタル式とアナログ式があるが、それぞれにファンがいる。

デジタル式は、見るからに古いイメージで、まさに“レトロ感”満載。ライターやデザイナーなど、時代の先端を歩いている人たちが、面白がって身につけている。古さが逆にお洒落な感じを醸し出しているのである。

アナログ式は、“超”がつくほどシンプルなデザインで、ファッションにも合わせやすい。特徴がないと言っても良く、それがかえって、お洒落に敏感な人たちを刺激している。

「シンプルだから、“ヌケ感”を出すのに最適」などと、私などの中年世代には理解できない表現で、誉めたたえている。だが、確かにお洒落で、ファッションに鈍感な私でも欲しくなる。

しかも、1000円程度という買いやすさは、人気を高める大きな要因となる。腕時計は安いものではなく、ファッションとして頻繁に買い揃えることはできない。

だが、1000円程度ということで、迷うことなく買うことができる。不況であっても、お洒落を楽しむことができるのである。何本も買い集める人もいるという。また、価格の割に電池寿命も長く、耐久性も高い。

少し前までは、金のない人用の“間に合わせ時計”だったが、いまは時代の欲求にマッチした、最先端お洒落アイテムとなっている。

posted by 佐藤きよあき at 08:30| Comment(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月04日

「ビッグデータ」で、企業の“個性”は消え去る!?

現在、飲食店チェーンが、店舗運営にビッグデータ分析を導入し始めている。客の嗜好の多様化や少子高齢化など、経営環境の変化に対応するためである。

客の求めるものを的確に把握することができれば、メニューの改善、新商品開発、店舗の改装・移転、従業員教育にいたるまで、もっとも効率の良い方法を知ることができる。

すなわち、ロスの少ない店舗運営、失敗の少ない経営を実現できるということである。チェーン店を運営する上で、これほど価値のある経営資源は他にあるまい。

だが、懸念材料はある。ビッグデータの活用法。ビッグデータの読み方と言っても良い。

ビッグデータが導き出す結論は、消費者の大多数の嗜好であり、意見である。もちろん、少数意見も導き出してはいるが、読み取る側が大多数のデータに注目してしまう。

最終的には「一番売れるもの」を知りたいので、当然、数の多い客層データを採用する。すると、客に受け入れられるものが開発でき、収益を安定させることができる。だが、はたしてそれは正しいことなのか。

もし、同業種がビッグデータを活用したら……。

大多数の嗜好は同じ結論となり、結果的に、同じ店、同じメニュー、同じ新商品が生まれる。つまり、同業種間で差がなくなるということである。

こう言うと、「それは経営陣次第だろ」と反論が出るだろうが、目の前の“失敗しない経営”を無視して、挑戦・冒険ができるだろうか。

また、ビッグデータによる成功は、人の能力を衰えさせる。すべてをデータに頼ってしまうので、経験や勘といった経営能力が育たない。データを読み解く、“技術者”でしかなくなる。

さらに、データによって成功した人間は、それを自分の才能だと勘違いする。そして、単なる“ビッグマウス”となってしまう。

データによるマーケティングは、一時的には成功をもたらすが、最終的に必要となるのは、経営感覚である。長年積み重ねてきた経験と勘こそが、ビジネスを大きく成長させる要素となるのである。

posted by 佐藤きよあき at 09:18| Comment(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月31日

味はB級、戦略はA級。100円回転寿司を制するのは「くら寿司」か?

「かっぱ寿司」が、いまだ元気を取り戻せていない。一時期、“食べ放題”が話題となり、“かっぱ寿司、健在!”をアピールできたものの、まだまだ100円回転寿司の4強には成り得ていない。トップを走っていた時期もあったが、凋落ショックからは立ち直れていない。

いま、100円回転寿司の王者は「スシロー」なのだが、2番手3番手の勢いが凄まじい。

「かっぱ寿司」が失敗した“平日90円”で快進撃を続ける「はま寿司」は、ネタの種類が多く、いつ行っても食べ飽きることがない。

「かっぱ寿司」がどん底にいた頃は、ネタも悪く、ハッキリ言ってマズかった。いくら90円でも、食べたいとは思わないレベルだった。だが「はま寿司」は、ネタのレベルが安定している。

ネタの良さで定評のある「スシロー」よりは落ちるが、充分に満足感を得られる味である。90円という価格も評価を高めていると言えるだろう。

では、「スシロー」はどうか。確かにネタの良さは、いまだ健在である。「近大まぐろ」や「天然本まぐろ」を提供したり、集客力も高い。だが、「はま寿司」と「くら寿司」に追いつめられていることは事実。それは、なぜか。

すばり言えば、「ネタの良さに縛られている」のである。あるいは、「ネタの良さに頼り過ぎている」とも言える。良いネタばかりを探すが故に、価格が高くなったり、ネタの種類が少なくなったりしているのである。目新しさを感じにくくなっている。

頻繁に利用する客は、飽きてくるのである。キャンペーンで珍しいネタが出てきても、価格の高い場合が多く、足が遠のいてしまう。それなら、安くて種類の多い「はま寿司」や「くら寿司」を利用した方が良い。

「くら寿司」は、意表をつく戦略で、新たな客層を取り込んでいる。100円回転寿司の範疇を飛び出し、ファミレス化を図っている。

「ラーメン」から始まり、「牛丼」、「すしやのうな丼」、「すしやのシャリカレー」、「竹姫寿司」、「極みKURA BURGER」などを次々に提供していった。

もはや、寿司屋と言えるのかどうか。だが、それが功を奏している。新商品を出すたびに話題となり、客が増えている。

また、皿を5枚食べると、「ビッくらポン!」というゲームができ、景品が当たるのだが、これが子どもを喜ばせている。

さらに、まわっている寿司皿に透明なカバーをつけることで、衛生面を気にする人に強力なアピールをした。

他のチェーン店にはない斬新なアイデアが、ウケているのである。従来の発想からは生まれてこないであろう戦略は、見事と言うしかない。

回転寿司の中ではもっとも目立つ存在であり、100円回転寿司を制するのは「くら寿司」ではないか。

だが、「くら寿司」が今後トップに躍り出るためには、1つだけ大きな課題がある。それは、寿司の味である。ハッキリ言うと、100円回転寿司の中ではB級である。

これは私の意見だが、「スシロー」「はま寿司」「かっぱ寿司」「くら寿司」の順である。数年前まではC級だったので、改善された方なのだが、まだレベルは低い。

集客に成功しているのだから、もう少しネタに力を入れて欲しいところである。珍しいネタもあるし、アイデアも良いので、ネタさえ良くなれば、トップに立てる。

posted by 佐藤きよあき at 09:29| Comment(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする