2020年03月17日

「小京都」VS「小江戸」。集客力が高いのはどっち?

「全国京都会議」という組織をご存知だろうか。全国各地の「小京都」が集まり、「小京都」としてのあり方などを話し合う会合である。年会費も納める正式な組織である。

秋田県湯沢市、栃木県佐野市、岐阜県郡上市、兵庫県豊岡市など、全国で45以上の都市が加盟している。「以上」という曖昧な表現をしているのは、加盟や脱退による増減が繰り返されているからである。

この組織に加盟するには、条件がある。

「京都に似た自然景観・町並み・佇まい」
「京都と歴史的な繋がりがある」
「伝統的な産業・芸能がある」

この3つの内、どれか1つに合致しており、年1回の総会で承認された都市だけが、加盟を許されるのである。加盟しなければ、「小京都」を名乗れないというわけではないが、一応の“お墨つき”のようなものである。堂々と「小京都」を名乗り、「小京都」連合でPRすることもできる。

承認制や年会費を取るあたりに、やや権威主義を感じるが、それでも「小京都」を名乗ることに集客力があると見込んで、加盟するのだろう。女性は「京都」が好きである。

「小京都」と同じような表現で「小江戸」がある。ご存知のように、江戸に似た町並みに風情がある観光地に使われる名称である。

埼玉県川越市が代表的であり、栃木県栃木市、千葉県香取市、神奈川県厚木市、滋賀県彦根市などがある。「江戸との関わりが深い町」であったり、「江戸の風情を残す古い町並み」が、「小江戸」と呼ばれている。

この「小江戸」たちに、正式な組織はないものの、「小江戸サミット」という会議を開き、PR方法などを話し合っている。

「小京都」と「小江戸」。

どちらも観光地としてのPR活動にその名称を用いているが、はたして、その効果はあるのだろうか。

「小京都」と呼ばれるところが、いま現在賑わっているのかというと、疑問である。数十年前なら、若い女性が憧れを抱き、たくさん訪れているニュースも流れていた。だが、最近はほとんど聞かない。

いまだ賑わっているところもあるが、それは独自の観光資源を開発したことが功を奏しているだけで、「小京都」という名称は表に出ていない。

「小京都」という存在が、もう古くさくなってしまったのである。遠い京都に行くのが大変だった時代の代替地でしかないのである。交通機関の発達で、本家の京都が近くなり、すぐにでも行けるのである。

「小京都」は、不要な存在になってしまった。

一方、「小江戸」はどうか。いま、江戸時代の生活が注目され、町並みや食文化に興味を持つ人が増えている。

だが、本家の江戸は消滅している。よって、「小江戸」に足を運ぶ人が増えているのである。江戸を体験するには、「小江戸」に行くしかないのである。この集客力は大きい。今後ますます、観光地としての人気は高まるだろう。

存在意義を失った「小京都」。本家のいない代替地「小江戸」。この勝負は、圧倒的な差をつけ、「小江戸」の勝ちである。

posted by 佐藤きよあき at 14:22| Comment(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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